日本のお茶文化・茶器

茶葉が入った茶筒と緑茶の入った湯呑み、急須

知れば知るほどおもしろい!日本のお茶文化

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日本のお茶文化

普段何気なく飲んでいる日本のお茶。日本のお茶の種類や淹れ方など、知れば知るほどおもしろい日本のお茶文化をご紹介いたします。

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今、日本茶や日本茶器セットは世界中で前代未聞の大ブーム!
お家の近くにお茶屋さんやティースタンドはありますか? 最近は世界各地で「日本の茶道」について見聞きでき、日本茶を楽​​しむ場所が増えています。
実は日本茶の輸出は急速に増加し、過去20年間で、日本から世界各国への日本茶の輸出量は11倍に増加しました。

今回は、当店でも販売している日本茶器セットと共に、日本茶文化をご紹介いたします。まずはじめに、日本茶の歴史、種類、茶葉の保存方法、日本茶のセットについて。そして、もう一つの日本の茶道として知られる「煎茶道」にもお伝えいたします。ぜひ日本茶の知識とともに、もっと日本茶を楽しんでくださいね!
さて、日本の茶道について、最も有名なスタイルは抹茶を用いた様式。しかし実は、一般的に広く飲まれる日本のお茶「煎茶」を用いた茶道もあるのです。抹茶を使用した茶道は、使用する道具も多く、一般家庭で行うことは敷居が高い場合が多いのですが、煎茶道は日本茶のセットがあればOK。どなたでもご自宅で簡単に取り組むことができます。美味しい日本茶を作るのに必要なものはほんの少し。後ほど、当店おすすめの日本茶セットをご紹介します。

Teapot, teacup, with Japanese confectionery

日本茶の歴史

日本茶には長い歴史があり、約1200年前の平安時代に始まりました。永忠と最澄という名前の二人の僧侶が、唐(当時の中国)から、お茶の木の種を持ってきて植え大切に育て、天皇にお茶を捧げたそうです(古書「日本光器」より)。昔、お茶はとても貴重だったので、貴族や僧侶だけが日本茶を飲むことができました。

時代と共に武士が増えるにつれ、日本茶は武士の嗜みの一つになりました。二人以上の武士がお茶を何杯か味わい、それぞれのお茶の産地を当てる「闘茶」という遊びが流行り、誇るべきスキルの一つになりました(古書「喫茶往来」より)。

その後、約600年前の室町時代、村田珠光が今の茶道に近い「わび茶(侘茶)」の発想を生み出しました。彼はお茶の楽しみ方のご作法をまとめ、お茶のご作法は美しい作り方だけでなく、謙虚さと心の安らぎを表した、精神の融合を体現するものだと定めました。このシンプルで静かなスタイルは「わび」と呼ばれ、現在の「茶道」の基本的な考え方になっています。

Japanese tea and Japanese meal

そして、村田珠光のわび茶を相続した商人「千利休」が「茶の湯」を設立。茶の湯は、現在最も有名な日本の茶道の起源です。
強大な武士だった織田信長は、茶道と茶の湯を他の武士に広げました。武士社会では、武勲を上げた家臣に土地が与えられました。しかし、土地には限りがあります。
そこで、織田信長は茶の湯と茶器に目をつけ、土地の代わりに、彼の家臣への報酬として茶器を与えました。そのため、有名で素晴らしい茶器セットを持っているということは、武士が力を持っていることを意味し、武士の地位を象徴する物となりました。

時代は進み、約300年前の江戸時代には、日本茶は一般の人々にも親しみのある飲み物になりました。日本の茶道で飲まれた抹茶に加えて、より作りやすい煎茶が発明されたことにより、一般の人々も毎日煎茶を飲むようになったからです。
生産が盛んになった日本茶は、江戸時代の終わり頃から、他の国に輸出され始めました。

スレートボードSUZURI、茶碗、急須をセットした日本茶タイム

                                 

大正の時代、約100年前、最初の日本のお茶ブームが訪れました。日本茶の輸出量は2万トン以上!

そして近年、2番目の日本のお茶ブームが到来。海外から日本食が注目される中、日本茶も世界中で人気を博しています。

Make Japanese green tea with teapot

多種多様な日本茶

「日本茶」と聞くと何を思い浮かべますか?飲んだら美味しいこと?茶器のこと?緑茶や抹茶、という方も多いでしょう。
実は日本茶は、種類がいろいろ。次に、多種多様な日本茶の魅力をお伝えします。

お茶の分類Classification of tea

ご存知ない方も多いのですが、緑茶、紅茶、ウーロン茶は、全て同じ品種の茶葉から作られていることをご存知でしたか?実は、違いは作り方だけ。発酵の程度によって、味が変わります。

Japanese loose leaf tea in a tea canister from Gato Mikio Store

上の表はお茶の分類を示しています。茶葉は同じ物でも、お茶を作る過程でお茶の違いが生じています。
まずはじめに、一般的な緑茶のプロセスを説明しましょう。茶葉を摘んだら、蒸します。この蒸す工程は、お茶の発酵を止めるためのもの。そして茶葉を蒸した後、しわくちゃにし、乾燥させると、ルーズリーフティーになります。ウーロン茶を作る際は、茶葉をローストする目に、一度発酵させます。黒茶は2回発酵させる工程が必要です。

日本の緑茶のほとんどは、発酵させないお茶「蒸し茶」に分類されます。有名な緑茶せん茶、ぎょくろ、抹茶、ほうじちゃはすべて蒸し茶です。では、それらのお茶の違いは何でしょう?

日本で最も人気のある蒸し茶は「煎茶」です。煎茶は、渋み、味わい、コクのある味わいのバランスが取れています。
玉露は最高級のお茶。茶葉摘みの約20日前に、茶農家が畑を覆い、茶葉が太陽の光に当たらないようにします。このプロセスは、お茶のアミノ酸を逃がさないようにし、茶葉にアミノ酸が多いほど、お茶の味は良くなります。

Japanese green tea in teacup on a saucer

抹茶も玉露同様に、茶摘み直前に太陽の光から隠して育てます。茶葉を摘んだ後は、蒸して乾燥させ、石臼を用いて葉を粉末状にします。こうして抹茶の粉です。

ほうじ茶はローストティーです。茶葉を蒸して乾かした後、ローストします。ローストしたほうじちゃは緑茶よりカフェインが少なくなります。そのため、子供や寝る前に適した飲み物です。
こうして同じ茶葉から工程によって異なるお茶ができますが、全てのお茶はその生産地域によって味が異なります。例えば、京都の煎茶と静岡の煎茶を飲み比べてみてください。全く味が違います...!

今も研究を重ね、日本茶の種類は年々増えています。日本茶セットをお持ちの場合は、さまざまな種類の日本茶を比べることができますので、ぜひお気に入りの日本茶を見つけて、楽しいお茶ライフをお過ごしくださいね!

Tea in Tea mate cup

ここまでで、日本茶の歴史と種類をお伝えしました。それではいよいよお茶作りを紹介...する前に、日本茶の保存方法を知っていただきたいと思います。なんと保存方法によっても、日本茶の味は変わるのです。

茶葉を保存する方法は?

皆さんはおいしい茶葉をどのように保存していますか?ティーバッグを使用していますでしょうか?

日本茶の茶葉は非常に繊細。湿度、高温、酸素、光(紫外線)、そして臭いが強いもの、といった要素を苦手としています。
そのため茶葉は、温度変化がなく臭い移りが少ない冷暗所に保存する方がよいでしょう。

Japanese loose leaf tea in a wooden tea canister Karmi

温度変化がない冷暗所...というと冷蔵庫が思いつきますよね。でもちょっと待ってください!実は冷蔵庫は、開封後の日本茶の保存には適していません。
冷蔵庫にはたくさんの食べ物があり、臭いが強いものもあります。また、茶葉を冷蔵庫から取り出した時に、寒暖差で葉が湿ります。茶葉は湿るとすぐに劣化します。

保存場所の他に、茶葉を保存する際には量にもご注意。日本茶は開封後から時間が経つにつれて、刻一刻と劣化し始めます。そのため、開封する日本茶の量は、2週間から1ヶ月以内に使用できる量でなければなりません。

未開封でも大量の日本茶を長期で保存する場合は、未開封の袋のまま、冷蔵または冷凍する方がおすすめです。その場合、使用時には開封する前に解凍が必要です。解凍には1日かかる場合がありますが、解凍しないと、茶葉が湿って痛む可能性があります。

開封後のお茶の美味しさを保つためには、ティーキャニスター(お茶缶)がおすすめ。ティーキャニスターは、茶葉を光、空気、湿気、臭いから守ることができます。一般的に、日本のティーセットを集めたい場合、ティーキャニスターは忘れられがちです。ですが、日本茶の味を保つためにはティーキャニスターは必須アイテム。日本デザインストアでは、素敵な木製のティーキャニスターをご用意しています。木製ティーキャニスター「KARUMI」は気密性が高く、日本茶の鮮度、味、風味を保つことができます。

Wooden tea canister Karmi from Gato Mikio Store


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さてここまでで、日本茶の歴史、種類、保存方法をご紹介しました。 いよいよお茶を作りましょう! ここでは「煎茶道」をご紹介します。抹茶のご作法と比べて、煎茶のご作法はシンプルで現代人には親しみやすいものですが、とてもおいしい緑茶を作ることができますよ。

Pouring Japanese green tea into a teacup

煎茶道で美味しい緑茶を作るには?

ここからは、煎茶道のご作法で煎茶を作る方法を説明します。 日本茶にご興味のある方は、お茶会に参加するのも良い機会です。抹茶のお茶会は有名ですが、煎茶にもお茶会があります。ここでは、この煎茶道の儀式をご紹介します。

皆さんは、抹茶のお茶会で使用される茶器セットはご存知かもしれません。煎茶道の茶器セットは約15点で構成されています。 道具の品数と名前は流派によって異なりますので、ここでは紹介を省略します。
それでは、お茶会での日本茶(お手前)の作り方をご紹介します。あなたがおもてなしする立場で、お客様のために煎茶を作っているとします。

  1. 道具を温める

    道具を用意し、急須と湯呑みにお湯を注ぎます。

  2. 茶葉を入れる

    急須をゆっくり回して全体を温め、お湯を捨てます。 ティーキャニスターから適量の茶葉を取り出し、急須に入れます。

  3. お湯を注ぐ

    適量のお湯を急須に注ぎ、蓋を閉めます。茶葉を蒸し、お茶の味をゆっくりと抽出します。

  4. 湯呑みを準備する

    湯呑みをゆっくり3回ほど回して温め、お湯を捨てます。

  5. お茶を注ぐ

    急須から湯呑みにお茶を注ぐ。すべての湯呑みの味を均一にするために、1つの湯呑みにお茶の3分の1を一度注ぎ、次の湯呑みにも同じようにします。

  6. 湯呑みを綺麗にする

    受け皿を置き、湯呑みの底をタオルで拭きます。

  7. 完成!

    受け皿に湯呑みをセットし、お客様にお茶を提供します。

申し訳ありませんが、当店には日本茶道のすべてのセットはありません。ですが、いくつかの商品で、ご紹介したようにおいしいお茶をお作りいただけます。

最低限必要な基本道具は、やかん、急須、湯呑みです。日本デザインストアでは、この美味しいお茶を作ることができる、基本道具をご用意しております。
まず、沸騰したお湯にはやかんが必要。南部鉄瓶では美味しい水が作れます。茶葉も大切ですが、水が悪いとお茶も悪くなります。南部鉄瓶は水をまろやかにし、お茶にぴったりな美味しい水をお作りいただけます。

A woman hold a Nanbu cast iron kettle


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そして急須。 茶葉を入れて、急須からできたてのお茶を淹れます。鋳鉄製の急須は、お湯とお茶を保温できます。おいしいお茶を作るには、水の温度が非常に重要ですので、保温性の高い急須が最適です。

Cast iron teapot on a saucer from Chusin Kobo


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最後に、お茶を飲む湯呑み。もちろん、マグカップなど洋風のカップでも大丈夫。ですが、湯呑みは日本の緑茶に最適なサイズとして作られています。2番煎じ、3番煎じによって味の違いを楽しむのも日本茶の楽しみ方でますが、急須にお湯を入れっぱなしだと、茶葉が抽出されすぎてしまいます。マグカップなどの大きなカップのお茶を作るには、大量のお湯が必要。そのため、二番煎じ、三番煎じを楽しむ場合は、小さいサイズの湯呑みが日本の緑茶に適しているのです。

Teapot from Chusin Kobo and Japanese green tea in teacup


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別のページでは、これらの商品を使用して「美味しいお茶の作り方」をご紹介しています。ぜひご覧くださいませ!

日本デザインストアでは、楽しいお茶の時間のために、オリジナル日本茶セットを用意しています。 セットには南部鉄器、湯呑み、ティーキャニスター、お茶請け用のお皿が含まれています。 パレスプレートはお菓子を際立たせることができる人気のお皿。煎茶道では、一枚の和紙・懐紙(かいし)を使います。 ただし、懐紙は使い終わったら廃棄しなければいけません。
パレスプレートはもちろん他の場面でも大活躍。このセットを使えば、ご自宅がお茶室の雰囲気に包まれますよ。

Japan Design Store original set, Japanese tea shop set at home


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最小限の品物だけで十分な場合は、ティーキャニスターと急須の茶器セットをお勧めします。
実は、日本デザインストアはこの茶器セットをテレビドラマ「嫌われる勇気」に提供しました。 ドラマ内では、ヒロインがリラックスしたい時に木製のティーキャニスターと急須を使用。
詳細は「テレビドラマ「嫌われる勇気」」で茶器セットをご覧ください。

Japan Design Store original set, Teapot and two tea canisters


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いかがでしたでしょうか?今回は、日本茶の歴史や楽しみ方についてご紹介いたしました。日本茶についてご理解いただけましたら幸いです。ですが、何よりも一番大事なのは日本茶を楽しむこと。
日本茶はまだまだ深く広い世界。ぜひ新しい世界に飛び込んでみてください!当店もいつでもサポートいたします!!

Japanese tea time with green tea in teacup and Japanese confectionery


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